会計事務所(税理士事務所)の求人へ応募する際の自己PRの書き方・伝え方 ポイントと例文

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会計事務所(税理士事務所)の求人へ応募する際の自己PRの書き方・伝え方 ポイントと例文

会計事務所(税理士事務所)へ応募する際、履歴書や面接での「自己PR」は、志望動機に並びあなたの強みをアピールする大切な項目です。しかし、どのように自己PRをすれば効果的なのか、何を書いて良いか分からないと悩んだことがある方も多いのではないでしょうか?この記事では、会計事務所向けの自己PRの作成の仕方、書き方・伝え方、ポイント、具体的な例文を紹介します。

会計事務所への自己PRの構成要素とは?

自己PRは、「自分の強みや経験」をアピールし、応募先の企業に対してポテンシャルも含め「自分がどのように貢献できるか」を伝えるものです。
一方、志望動機は、「なぜその業種業界・企業や職種を選んだのか」の理由と「入社後に実現したいこと」を説明するものです。自己PRと志望動機の内容は一貫性を持たせることが重要です。
以下コラムも参考にしてみてください。
コラム:会計事務所(税理士事務所)への志望動機の書き方

また、面接などで聞かれる自己紹介は、名前、学歴、職歴、職種、役職、業務内容や役割など自分の基本的な情報を簡素に伝えることです。

自己PRの基本的な構成要素は、以下3つの要素です。
【要素①】自分の強み
「私は、責任感があります」というように、アピールしたい能力・スキルを明確に結論から書きます。
【要素②】強みを裏付けるエピソードで根拠を記載
「いつ→どこで→誰が→何を→なぜ→どのように」5W1Hを意識して、強みの根拠となる成果や実績を具体的なエピソードを数値も含めて記載すると、より説得力のあるアピールに繋がります。
【要素③】入社後に自分がどのように強みを活かして貢献できるか
強みが入社後にどのように活かせるかを記載します。強みが入社後も再現性の高いことを説明することができれば、採用側企業の評価も高くなります。

この3つの要素を盛り込むことで、簡潔かつ効果的な自己PRを作成することができます。構成要素を把握することで、伝えたいことが明確となり、文章を作成しやすく、内容もアレンジしやすくなります。
「自己PRできることなんて無いけど。。」と思われる方もいるかもしれませんが、これまでの過去の経験の中で何かを得た経験や影響を受けたことなど、必ずあるはずです。
自己PRをするためには、まず自分自身を改めて振り返る自己分析が必要となります。「何に興味があるのか」「どんな性格なのか」など、自分自身を客観的に見つめ直すことで、良いところ、悪いところの理解が深まり、自分という人間を再認識することで、就職・転職への思いや目指す方向もクリアになってきます。

会計事務所(税理士事務所)への自己PR作成3STEP

【STEP①】過去の経験・実績を棚卸してリストアップする
まずは、自分の過去の経験や実績をリストアップしましょう。過去にどのような業務を担当し、どのような成果を上げたかを具体的に書き出すことで、自分の強みやスキルが見えてきます。たとえば、以下のような観点から整理すると良いでしょう。
・前職での業務内容や役割、成果(どのような業務に、どのようなスキルを使って業務をしたかを具体的に。)
・インターンシップやアルバイトの経験
・学歴や資格
・学生時代の活動(サークル、ボランティアなど)
・個人的な取り組み(自己啓発、趣味で身につけたスキルなど)
この段階では量を重視し、小さな経験でも漏らさず書き出すことが大切です。また、数字や事例を交えて書き出すことです。例えば、「月次決算業務を担当し、システム連携ができていない部分が多く、手作業によるミスが発生しやすい状況でしたが、会計システムの入替を提案し、月次決算を5営業日短縮することができました」など、具体的な数値で成果を示すことで、より具体的に根拠を示すことができます。就業経験がある方は、仕事での業務内容を中心にリストアップしてください。

【STEP②】求められる能力・スキルを想定して、マッチする経験・実績を絞り込む
次に、応募先の会計事務所の企業研究をして、求められる能力を想定し、自分の経験や実績を精査しましょう。すべての経験や実績を使うのではなく、応募先で活かせそうなものを2~3点に絞り込むことが重要です。
過去に仕事で優れた実績を残し、どんなに素晴らしい自己PRを準備しても、応募先の会計事務所に合っていない一方的で的外れの強みを伝える自己PRでは評価されません。
応募先で求められる能力と自分の経験・実績・専門性・スキルなどを合致させて組み立てることが非常に重要となります。
どのような能力・経験が重視されるかは、求人内容をしっかり読み解き、応募先の特徴や業務内容を研究し、自分の経験や能力がどのように活かせるかを考えて自己PRを準備することが大切です。
求人内容によっては、クライアントとのコミュニケーションが重視される場合もあれば、専門的な知識や業務遂行能力が強く求められる場合もあります。

【STEP③】経験・実績を能力・スキルに言い換える
最後に、マッチした経験・実績に必要となった能力・スキルを一言で表現してください。
これが、「私の強みは、●●●です。」と自己PRを記入するときの強みのタイトルとなります。

【例】
・STEP②で絞り込んだ経験・実績
⇒「経理の実務担当として業務改善を行い、計上ミスを20%削減した」

・能力・スキル
⇒「改善力がある」、「正確性を重視する」、「提案力がある」、「実行力がある」
などの能力・スキルを導き出すことができます。
これらのステップを丁寧に踏むことで、自分の強みを効果的にアピールする自己PRを作成することができます。

求人により求められるものは異なりますが、会計事務所での業務で求められる能力・スキルを挙げてみましたので参考にしてください。
〇基本的なPC操作スキル 〇簿記の知識 〇計算能力 〇数字への強さと正確性 〇継続力
〇粘り強い 〇責任感 〇協調性 〇細部への注意力 〇学習意欲 〇向上心 〇会計の知識
〇経営に関する興味・知識 〇時間管理能力 〇計画性 〇目標達成力 〇法律や規則の理解力
〇税法の知識 〇財務の知識 〇リスク管理能力 〇倫理観・正義感・遵法精神 〇コミュニケーション能力
〇顧客へのサービス精神 〇傾聴力 〇実行力 〇提案力 〇折衝力・交渉力 〇分析力 〇改善力 〇論理的思考力
〇プレゼンテーション能力 〇問題解決力 〇特定分野の業界知識(医療、不動産、メーカー、小売りなど)
〇特定分野の専門知識(IPO、事業承継、M&A、SPC、国際税務など) 〇語学力(外資系企業や国際税務に利用)
〇部下のマネジメント能力(管理職や管理職候補の場合) 〇営業スキル 〇ITスキル・ITツールの利用

会計事務所の自己PR 書き方・伝え方

【書類編】
履歴書や職務経歴書に自己PRを書く場合、限られた枠内で自己PRを盛り込むかが重要です。
① 結論(強みである能力・スキル)、②理由(根拠)、③入社意欲(入社後にどのよに貢献できるか・展望)の構成で記載します。
履歴書の自己PRの文字数は、200字~300文字程度を目安に纏め、7~8割程度は記載します。職務経歴書など、特に制限が無い場合も400字程度までに纏めます。
1テーマにつき長くても3行程度に抑え、箇条書きを利用して要点を明確にして記載するのも良いです。
枠内に収まらない、文字サイズを極端に小さくして文字量を詰める、誤字脱字や日本語の間違いなどは避けて記載しましょう。
応募先の会計事務所が求める能力・スキル、経験、人物像に沿うものを選んで、採用担当者が読みやすいかどうかを意識して簡潔に纏めるように記載します。

【面接編】
「自己PRをしてください」と言われたら、話す時間は長くても2分以内に収めてください。「私の強みは○○です」と簡潔に述べ、そのあとに、「具体的には~」「その理由は~」と、その理由や根拠へと話を続けます。最初に①結論(強みである能力・スキル)を示し、そのあとで②理由(根拠となる実績やエピソード)、③入社意欲(入社後にどのよに貢献できるか、展望)という形でまとめます。履歴書・職務経歴書に書いた内容を面接でも活用する場合は、実績やエピソードの部分をより具体的に膨らませて話せるといいでしょう。
最後の③入社意欲「入社後にどのように貢献したいか」という希望・展望については、具体的で熱意をもって話すことができると、意欲が伝わりやすく好印象につながります。入社意欲がどれくらいあるかも面接官が知りたい重要なポイントです。
また、「私がこれまで培った○○という経験は、○○という形で役立てることができると思います」と明確に伝えることによって、将来的なキャリアや、過去からこれまで目標としてきたことの現在地点を伝え、一貫して未来に向かって進んでいることが伝わりやすくなります。

面接では、明るく謙虚な態度で受け答えをすることを心掛け、自己PRに限らず、面接官の質問に対しては結論から簡潔に述べ、論理的に話すことが基本です。
実際の面接では、「自己PRをしてくさい」と直接的に質問されることがないかもしれませんが、面接中の質問から経験や能力・スキルを確認されます。「強みを教えてください」、「仕事をするうえで大切にしていることは何ですか」、「この経験の実績を教えてください」など面接官の質問意図は自己PRと同様の質問がありますので、自己PRという言葉を使っていなくても、質問の意図や答えるべき内容は同じです。常に自分をアピールすることを意識して、面接官からの質問に対しては、丸暗記ではなく適切にアレンジして回答をしてください。

また、面接に臨む前には以下のような基本的な質問には答えられるよう準備して臨んでください。
・これまので経験を踏まえた自己紹介について
・転職理由は?
・キャリアのゴールは何か?その理由は?
・なぜ会計業界か?
・なぜこの会計事務所か?
・どのように貢献できるか?
・自己PRについて
現職中の方や即戦力の経験者でも面接は30~60分の短い時間で判断される特殊なコミュニケーションの場ですので事前準備や面接の練習が重要です。緊張で頭が真っ白になってしまったや準備不足で思っていたより伝えることができなかったと後悔をしないよう、事前に何を伝えたいのかを整理し準備すれば、いざという時にも言葉は出てきます。
自己PRは、自分自身の強みを相手に伝えることです。本番の面接ではしっかりと自分自身の魅力を伝えられるようにしましょう。

会計事務所の自己PR 例文

〇未経験者(就業経験がない場合)
私の強みは、向上心と対応力です。
大学卒業後、会計・財務分野への関心から日商簿記2級を取得し、現在は税理士試験の簿記論と財務諸表論の合格に向けて受験勉強中です。学生時代には会計学のゼミに所属し、財務諸表分析や原価計算について学び、卒業論文では中小企業の管理会計について研究しました。また、PCスキルについては、Excelを日常的に使用しており、基本的な関数の利用も可能です。
アルバイトでは飲食店で接客業を3年間経験し、様々なお客様のニーズを的確に把握し満足度の高いサービスを提供することに努めてきました。この経験を通じて、コミュニケーション力や臨機応変な対応力を培いました。
貴事務所では中小企業の経営者の方々と直接関わり、経営課題解決に貢献できることやコンサルティング業務にも力を入れておられる点に魅力を感じています。未経験ではありますが、向上心と学習意欲は人一倍あります。日々の業務を通じて着実にスキルアップを図り、1日も早く貴事務所の戦力となれるよう全力で取り組む所存です。

〇未経験(就業経験がある場合)
私の強みは、顧客との信頼関係構築力です。
私は前職で3年間、業務用通信機器の営業職として働き、顧客との信頼関係構築に尽力してきました。2年目以降からは、営業の目標数値は100%達成し、既存顧客からの紹介で新規顧客10件の獲得にも繋がりました。
得意先企業の担当者と連携し予算管理に携わる中で数字への関心から、日商簿記2級を取得したことをきっかけに、より会計や経営改善に貢献できる会計事務所業界を志望致しました、
営業で培った対人スキルと分析力を活かし、顧客の経営課題を把握し、適切な会計税務サービスを提供できると考えています。貴事務所のHPを拝見し、中小企業へ常に新しい知識・サービス提供し発展に貢献するという経営理念に共感を致しました。専門知識を深めながら、顧客満足度の向上に貢献したいと考えています。

〇会計事務所での実務経験者
私の強みは、コミュニケーション能力とチームワークです。
前職の会計事務所で3年間、法人・個人の会計・税務業務を担当してきました。担当数は30件で、月次決算・年次決算の支援、巡回、税務申告書作成、経営分析レポートの作成などの経験があります。
顧客との連携を強化し、不明点や不備を早期に解消し知識のアップデートに努め信頼性を高めることに繋がり、昨年度の解約は0件、紹介により新規顧客3件の実績があります。
また、前職では後輩の指導も担当し、チーム全体の業務効率を5%向上することにも寄与しました。
税理士試験では簿記論と財務諸表論に合格しており、法人税法の学習に注力しています。HPを拝見し貴事務所では、より規模の大きな顧客に対して会計・税務サービスを提供されており、さらに専門性を高め、将来的には事業承継や組織再編などの案件にも携わり総合的なアドバイザーとして成長し貴事務所へ貢献していきたいと思います。

【まとめ】
会計事務所に応募する際の自己PRは、自分の強みや経験を活かし、どのように貢献できるかを効果的に伝えることが重要なポイントです。自分の経験・実績を棚卸しし、応募先が求めるスキルや能力にマッチするものを選び、効果的な自己PRを作成しましょう。この記事のポイントを活用して、自分の魅力を最大限に伝えられる自己PRを完成させてください。

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