士業とは?10士業の種類・仕事内容・難易度・年収を徹底比較
士業とは?
「士業(しぎょう)」とは、法律に基づく国家資格を持ち、専門的な知識やスキルを提供する職業の総称です。弁護士や税理士といった職業が代表例で、依頼者の代理を務めたり、専門的なアドバイスを行ったりする職責を担います。
士業の「士」は、知識人や専門職を表す漢字であり、古くは「武士」や「学士」にも使われてきました。現代における士業は、よく「サムライ業」とも呼ばれ、法律・会計・不動産・労務・特許・経営などの各分野で活躍し、社会の円滑な運営や経済の発展に不可欠な役割を担っています。士業は、その専門性と独占業務の性質から高い信頼性が求められ、個人や企業のさまざまな課題解決に貢献しています。
戸籍謄本や住民票などの公的書類の請求権限を持つ税理士・弁護士・弁理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・土地家屋調査士・海自代理士は、「8士業」と呼ばれ、8士業から海事代理士を除き、公認会計士、中小企業診断士、不動産鑑定士を加えたものが「10士業」と呼ばれます。
この記事では、特に知名度が高く、独立・開業の選択肢もある「10士業」を取り上げ、それぞれの業務内容や難易度(合格率)、年収などを徹底比較していきます。
ここで紹介する10士業は以下の通りです。
税理士、弁護士、弁理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、土地家屋調査士、公認会計士、中小企業診断士、不動産鑑定士です。
「士業(しぎょう)」とは、法律に基づく国家資格を持ち、専門的な知識やスキルを提供する職業の総称です。弁護士や税理士といった職業が代表例で、依頼者の代理を務めたり、専門的なアドバイスを行ったりする職責を担います。
士業の「士」は、知識人や専門職を表す漢字であり、古くは「武士」や「学士」にも使われてきました。現代における士業は、よく「サムライ業」とも呼ばれ、法律・会計・不動産・労務・特許・経営などの各分野で活躍し、社会の円滑な運営や経済の発展に不可欠な役割を担っています。士業は、その専門性と独占業務の性質から高い信頼性が求められ、個人や企業のさまざまな課題解決に貢献しています。
戸籍謄本や住民票などの公的書類の請求権限を持つ税理士・弁護士・弁理士・司法書士・行政書士・社会保険労務士・土地家屋調査士・海自代理士は、「8士業」と呼ばれ、8士業から海事代理士を除き、公認会計士、中小企業診断士、不動産鑑定士を加えたものが「10士業」と呼ばれます。
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税理士、弁護士、弁理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士、土地家屋調査士、公認会計士、中小企業診断士、不動産鑑定士です。
各士業の業務内容・独占業務・登録者を比較
士業には、それぞれ専門とする分野や独占業務があります。ここでは、代表的な10の士業について、業務内容と独占業務の有無を紹介します。
独占業務とは、特定の士業資格を持つ者しかできない業務を指します。
■税理士
【業務内容】法人や個人に対して税金の申告や納税のアドバイス、税務書類の作成、会計帳簿の記帳指導、経営コンサルティングなどを行います。
【独占業務】税務の代理、税務書類の作成、税務相談です。
【登録者数】81,696人(2025年3月末日現在)
■弁護士
【業務内容】民事事件・刑事事件・企業法務など、法律問題全般の相談や訴訟代理、紛争解決、人権擁護活動などを担います。依頼者の権利や利益を守るため、法廷活動や和解交渉など幅広く活躍します。
【独占業務】法律紛争に関する代理・交渉・訴訟代理・法律相談・法律文書作成など、法的効果を生じる重要な法律事務全般です。
【登録者数】46,974人(2025年4月1日現在)
■弁理士
【業務内容】特許・商標・意匠・実用新案などの産業財産権に関する出願手続きや審査請求、知的財産の保護・活用に関するコンサルティングを行います。
【独占業務】特許庁への申請代行、知的財産権の紛争解決、知的財産権の契約代理、鑑定・技術評価書の作成です。
【登録者数】11,782名(2025年2月28日現在)
■司法書士
【業務内容】不動産登記や商業登記の申請代理、裁判所提出書類の作成、簡易裁判所での訴訟代理などを行います。登記業務の専門家として、企業や個人の財産権保護に貢献します。
【独占業務】登記・供託手続の代理、法務局提出書類の作成、審査請求手続の代理、裁判所・検察庁提出書類の作成、関連相談業務です。
【登録者数】23,387人(2025年4月1日現在)
■行政書士
【業務内容】官公署に提出する書類の作成や申請手続きの代理、許認可取得のサポート、契約書作成などを行います。幅広い行政手続きの専門家です。
【独占業務】官公署提出書類の作成、権利義務・事実証明に関する書類作成です。
【登録者数】合計 52,734人(2025年4月1日現在)
■社会保険労務士
【業務内容】労働・社会保険に関する書類作成や手続き代行、就業規則の作成、労務管理コンサルティングなどを行います。企業の人事・労務の専門家です。
【独占業務】労働社会保険諸法令に基づく申請書類の作成・提出代行、法定帳簿書類の作成です。
【登録者数】45,401人(2024年11月現在)
■土地家屋調査士
【業務内容】土地や建物の調査・測量・登記申請手続きの代理を行います。不動産の境界確定や表示登記の専門家です。
【独占業務】不動産の表示に関する登記関連業務です。
【登録者数】15,650人(2023年4月1日現在)
■公認会計士
【業務内容】企業の財務諸表監査や会計監査、経営コンサルティング、税務業務などを行います。企業の経営健全化や信頼性確保に貢献します。
【独占業務】財務書類の監査及び証明です。
【登録者数】36,669人(2025年3月31日現在)
■中小企業診断士
【業務内容】経営コンサルティングや経営診断、事業計画策定支援などを行います。中小企業の成長戦略や経営改善の専門家です。
【独占業務】業務はありません。
【登録者数】31,768人(2022年現在)
■不動産鑑定士
【業務内容】不動産の鑑定評価や価格調査、証明書の作成などを行います。不動産取引や資産評価の専門家です。
【独占業務】不動産の鑑定評価書作成です。
【登録者数】8,695人(2024年1月1日現在)
独占業務とは、特定の士業資格を持つ者しかできない業務を指します。
■税理士
【業務内容】法人や個人に対して税金の申告や納税のアドバイス、税務書類の作成、会計帳簿の記帳指導、経営コンサルティングなどを行います。
【独占業務】税務の代理、税務書類の作成、税務相談です。
【登録者数】81,696人(2025年3月末日現在)
■弁護士
【業務内容】民事事件・刑事事件・企業法務など、法律問題全般の相談や訴訟代理、紛争解決、人権擁護活動などを担います。依頼者の権利や利益を守るため、法廷活動や和解交渉など幅広く活躍します。
【独占業務】法律紛争に関する代理・交渉・訴訟代理・法律相談・法律文書作成など、法的効果を生じる重要な法律事務全般です。
【登録者数】46,974人(2025年4月1日現在)
■弁理士
【業務内容】特許・商標・意匠・実用新案などの産業財産権に関する出願手続きや審査請求、知的財産の保護・活用に関するコンサルティングを行います。
【独占業務】特許庁への申請代行、知的財産権の紛争解決、知的財産権の契約代理、鑑定・技術評価書の作成です。
【登録者数】11,782名(2025年2月28日現在)
■司法書士
【業務内容】不動産登記や商業登記の申請代理、裁判所提出書類の作成、簡易裁判所での訴訟代理などを行います。登記業務の専門家として、企業や個人の財産権保護に貢献します。
【独占業務】登記・供託手続の代理、法務局提出書類の作成、審査請求手続の代理、裁判所・検察庁提出書類の作成、関連相談業務です。
【登録者数】23,387人(2025年4月1日現在)
■行政書士
【業務内容】官公署に提出する書類の作成や申請手続きの代理、許認可取得のサポート、契約書作成などを行います。幅広い行政手続きの専門家です。
【独占業務】官公署提出書類の作成、権利義務・事実証明に関する書類作成です。
【登録者数】合計 52,734人(2025年4月1日現在)
■社会保険労務士
【業務内容】労働・社会保険に関する書類作成や手続き代行、就業規則の作成、労務管理コンサルティングなどを行います。企業の人事・労務の専門家です。
【独占業務】労働社会保険諸法令に基づく申請書類の作成・提出代行、法定帳簿書類の作成です。
【登録者数】45,401人(2024年11月現在)
■土地家屋調査士
【業務内容】土地や建物の調査・測量・登記申請手続きの代理を行います。不動産の境界確定や表示登記の専門家です。
【独占業務】不動産の表示に関する登記関連業務です。
【登録者数】15,650人(2023年4月1日現在)
■公認会計士
【業務内容】企業の財務諸表監査や会計監査、経営コンサルティング、税務業務などを行います。企業の経営健全化や信頼性確保に貢献します。
【独占業務】財務書類の監査及び証明です。
【登録者数】36,669人(2025年3月31日現在)
■中小企業診断士
【業務内容】経営コンサルティングや経営診断、事業計画策定支援などを行います。中小企業の成長戦略や経営改善の専門家です。
【独占業務】業務はありません。
【登録者数】31,768人(2022年現在)
■不動産鑑定士
【業務内容】不動産の鑑定評価や価格調査、証明書の作成などを行います。不動産取引や資産評価の専門家です。
【独占業務】不動産の鑑定評価書作成です。
【登録者数】8,695人(2024年1月1日現在)
各士業の資格試験の合格率を比較
士業名 合格率(目安)
税理士 約15〜20%
弁護士(司法試験) 約30〜40%
弁理士 約6〜9%
司法書士 約4〜5%
行政書士 約10〜15%
社会保険労務士 約6〜7%
土地家屋調査士 約8〜10%
公認会計士 約7〜11%
中小企業診断士 約18〜20%
不動産鑑定士 約5〜6%
税理士 約15〜20%
弁護士(司法試験) 約30〜40%
弁理士 約6〜9%
司法書士 約4〜5%
行政書士 約10〜15%
社会保険労務士 約6〜7%
土地家屋調査士 約8〜10%
公認会計士 約7〜11%
中小企業診断士 約18〜20%
不動産鑑定士 約5〜6%
各士業の年収を比較
士業の年収は、資格の難易度や経験値、勤務先(事務所、一般企業、金融、コンサルティング会社等)や独立開業するかや地域などによって大きく異なります。
経験値や実力で評価される傾向が強い為、資格があったとしても実務経験が無い場合の年収は高くない場合もあります。また、独立開業の場合は、顧客基盤や経営手腕によって大きく変動し年収の上限はありません。大まかな年収の目安は以下の通りです。
■税理士
約400〜1,500万円以上 独立開業や大手法人勤務で年収1,000万円超も可能。業務範囲が多様。
■弁護士
約450〜2,000万円以上 事務所規模や独立でも差が大きい。企業法務やM&A対応で高収入も可能。
■弁理士
約400〜1,500万円以上 大企業向け業務に強みがあれば高収入も。
■司法書士
約300〜800万円以上 登記業務中心。開業・案件数次第で収入の幅が広がります。
■行政書士
約300〜600万円以上 独占業務が少なく顧客開拓がカギ。営業力次第で収入は大きく変動。
■社会保険労務士
約300〜1,000万円以上 顧問契約で安定収入も、報酬単価は比較的低め。人事労務に強みが必要。
■土地家屋調査士
約300〜800万円以上 測量・登記を扱い、現場作業あり。官公庁案件に強いと安定。
■公認会計士
約450〜1,500万円以上 BIG4監査法人や上場企業で高収入。M&Aや税務にも進出可。
■中小企業診断士
約300〜800万円以上 企業コンサルや公的機関委託で実力次第で収入に幅あり。
■不動産鑑定士
約300〜1000万円以上 官公庁や企業案件が中心。大手勤務や法人化で年収1,000万円超も。
経験値や実力で評価される傾向が強い為、資格があったとしても実務経験が無い場合の年収は高くない場合もあります。また、独立開業の場合は、顧客基盤や経営手腕によって大きく変動し年収の上限はありません。大まかな年収の目安は以下の通りです。
■税理士
約400〜1,500万円以上 独立開業や大手法人勤務で年収1,000万円超も可能。業務範囲が多様。
■弁護士
約450〜2,000万円以上 事務所規模や独立でも差が大きい。企業法務やM&A対応で高収入も可能。
■弁理士
約400〜1,500万円以上 大企業向け業務に強みがあれば高収入も。
■司法書士
約300〜800万円以上 登記業務中心。開業・案件数次第で収入の幅が広がります。
■行政書士
約300〜600万円以上 独占業務が少なく顧客開拓がカギ。営業力次第で収入は大きく変動。
■社会保険労務士
約300〜1,000万円以上 顧問契約で安定収入も、報酬単価は比較的低め。人事労務に強みが必要。
■土地家屋調査士
約300〜800万円以上 測量・登記を扱い、現場作業あり。官公庁案件に強いと安定。
■公認会計士
約450〜1,500万円以上 BIG4監査法人や上場企業で高収入。M&Aや税務にも進出可。
■中小企業診断士
約300〜800万円以上 企業コンサルや公的機関委託で実力次第で収入に幅あり。
■不動産鑑定士
約300〜1000万円以上 官公庁や企業案件が中心。大手勤務や法人化で年収1,000万円超も。
まとめ
士業は、法律やビジネスのさまざまな領域で専門的な知識と資格を活かす専門職であり、その業務内容や資格の難易度、年収など多様です。
資格取得の難易度が高いほど、独占業務や高収入が期待できる傾向がありますが、キャリアパスや実際の年収は個人の努力や選択によって大きく異なります。
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特に税理士は、企業経営者にとって身近な相談相手であり、必要に応じて弁護士や社労士など他士業との連携を図る“ハブ”のような役割を果たしています。
これから税理士を目指す方にとっても、他士業の特徴を知っておくことは今後のキャリアに役立つでしょう。
また、税理士は企業経営者の一番の相談相手で、各専門化とつなぐハブ的な役割も担っています。これから税理士を目指す方は、それぞれの士業の特徴を理解しておくことも今後の参考になるかと思います。
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