公認会計士としてのキャリアを真剣に考えるなら、転職や就職先の選び方は非常に重要です。特に求人市場が拡大している今、数ある選択肢の中から「本当に自分に合った求人」を見つけることが、将来のキャリア形成に直結します。
資格を活かしてキャリアアップを目指したい、より自分に合った働き方を見つけたいと考えている方にとって、「どのように求人を選べば良いのか？」は重要なテーマでしょう。
本記事では、公認会計士の求人市場から、失敗しない求人選びのポイント、効率的な求人の探し方、自分に合ったキャリアと出会うための具体的な方法まで、実践的に解説します。

■公認会計士の人数推移　
日本公認会計士協会が発表している会員数によれば、会員数はこれまで以下のように推移しています。
1980年： 6,127
1990年： 8,927
2000年：13,375
2010年：21,496
2020年：32,744
2024年：36,985
参照：『日本公認会計士協会』

公認会計士の会員数は、試験制度の見直しや企業会計・監査の高度化、社会的ニーズの拡大などを背景に、長期的に増加傾向が続いています。この増加傾向は、企業のガバナンス強化や会計専門職の多様化、さらには新たな働き方への対応（企業内会計士や独立開業など）に伴う需要拡大を反映したものになっています。

■公認会計士の需要は増している
現代のビジネス環境は、グローバル化、DXの加速、そしてコーポレートガバナンス強化の流れを受け、非常に複雑化しています。このような状況下で、企業は財務の透明性と経営の健全性を維持するために、高度な専門知識を持つ公認会計士をこれまで以上に必要としております。
このような背景から、会計監査はもちろん、M&A、IPO支援、事業再生、内部統制など、公認会計士のニーズが高まっており、監査法人だけでなく、会計事務所・税理士事務所、コンサルティングファーム、金融機関、スタートアップ企業、一般事業会社に至るまで、公認会計士を求める業界は多岐にわたっています。

■若手からベテランまで求人数が広がっている背景
求人は若手からベテランまで幅広く募集されています。 監査経験が少ない若手の場合でも、成長意欲や新しい分野への適応力を評価される求人が増えています。 一方で、複数業界での監査・コンサル経験を持つベテランは、高年収やハイレベルなポジションでの採用機会も多く、キャリアの選択肢が広がっています。
このように、公認会計士の求人市場は、経験・年齢・バックグラウンドを問わず、多様なキャリア形成の可能性を提供しています。
また、リモート勤務、時短勤務、副業OKなど、多様な就労スタイル・働き方の柔軟性を許容する求人も近年増加傾向にあり、自身のスキルとライフスタイルに合わせた求人を選べる時代になっていると言えるでしょう。

求人数が増加していることは歓迎すべきですが、選択肢が多いからこそ、「どの求人が自分にとって最適か」を見極めることが重要です。公認会計士の資格を活かせる就職・転職先は多岐にわたりますが、ここでは、主な就職先とその特徴を解説し、求人選びの視点をお伝えします。
■公認会計士の主な就職・転職先
(1)監査法人
公認会計士の独占業務である監査を行う法人で、公認会計士試験に合格後、ほとんどの方が実務経験を積むため監査法人への就職を志望します。
2020年の新型コロナウイルス流行により、一時的に監査法人も採用に慎重な姿勢を見せていましたが、その後、経済活動の再開とともに求人数は回復し、現在では再び売り手市場が続いています。ただし、人気が高い大手監査法人（いわゆるBIG4）の求人は依然として競争率が高く、選考対策が重要になります。
採用試験は一般的に適性テストと面接で、志望動機の明確化、監査法人が求める人物像の理解、面接でのアピールポイント整理、英語力やPCスキルなど、しっかりとした事前準備が合否を分けます。
定期採用の就活スケジュールは、通常、8月の公認会計士論文式試験後から就職説明会などのイベントに参加するなど情報収集し、11月中旬の論文式試験の合否発表で合否を確認してから希望する監査法人に応募します。一般的には、応募からおよそ1週間後に採用試験が行われ、さらにその1週間後に内定が出ます。論文式試験合格後、2週間程度で内定が決まるので、スケジュールも含め事前にしっかりと準備しておく必要があります。
監査経験がある公認会計士の中途採用については、随時実施されています。

(2)会計事務所・税理士法人
会計事務所や税理士法人では、税務・会計業務を始めとした実務を幅広く経験できる職場が多く、資格取得後やキャリアチェンジを目指す方にも門戸が開かれています。待遇や就業環境は事務所ごとの差があるため、複数の求人情報を比較検討することが大切です。​

(3)コンサルティング会社
M&A、IPO支援、経営コンサルティングなど専門的な分野での求人も増加しています。高い専門性やコミュニケーション力が求められ、キャリアアップ意欲の高い方には最適です。​

(4)一般事業会社
一般企業の経理財務部門や経営企画などで、公認会計士の知識・経験が活かせます。企業の上場準備や監査対応、内部統制など、多様な業務に携われる点が魅力です。​

(5)金融機関
銀行・証券会社・保険会社などでも、公認会計士の専門性を活かした求人ニーズがあります。​

■年収や待遇だけでなく「経験の幅」「将来のキャリアパス」「自身に合った働き方」で探す
求人選びの際には、年収・待遇だけではなく「将来のキャリアパス」「経験の幅」「自身に合った働き方」を重視することが失敗しない最大のポイントです。
・希望する業務経験（監査、税務、コンサル、経理財務、経営企画、内部統制など）が得られる環境か
・役職昇進や独立を視野に入れた将来的なキャリア形成が可能か
・自分のライフスタイル（ワークライフバランス、時短勤務、リモート等）に合う職場環境かを複数の求人情報から総合的に判断しましょう。

自分に合った求人を見つけるためには、多様な手段を活用して情報を広く集めることが重要です。ここでは代表的な3つの求人探しの方法をご紹介します。

1. HP・SNS、リファラル制度を活用する
監査法人や会計事務所、一般企業の公式HPには最新の求人情報や採用スケジュール、採用担当者からのメッセージが掲載されています。SNSには、現役会計士や採用担当者によるリアルな情報、求人告知なども投稿されており、応募前に職場の雰囲気や実体験を知ることができます。また、知人や現場で働く先輩を通じて紹介を受ける「リファラル制度」では、内部の雰囲気や働き方など、リアルな情報を得られ、選考がスムーズに進むこともあります。​

2. 専門の転職エージェントを利用する
公認会計士・士業に特化した転職エージェントは、求職者の希望条件に応じて最適な求人をマッチングし、応募書類の添削や面接対策などのサポートを受けることができます。公開求人だけでなく、独自に保有している非公開求人も豊富にあり、転職活動を効率的に進められるのがメリットです。転職が初めての方やハイクラス・未経験分野への挑戦などにもアドバイスがもらえます。​

3. 業界特化型求人サイトを積極的に利用する
会計業界に特化した求人サイトは、一般的な求人サイトには掲載されていない独自の求人情報や、細かな検索機能を活かして自分の条件に合った職場を効率的に探せるのが強みです。勤務エリアや資格、雇用形態、業務内容など複数条件での絞り込みに対応しており、希望の求人が見つかりやすくなっています。また、専門サイトにはコラムなど業界動向の参考情報も多く掲載されているため、積極的に活用しましょう。

■情報を効率よく集め、自分に合った求人に出会うことが大事
公認会計士として理想のキャリアを歩むために欠かせないのは、効率よく情報収集し、自分に最適な求人と出会うことです。求人情報は日々変化しており、最新の情報を逃さずチェックし、自分の価値観や将来像と照らし合わせながら、情報を比較検討していくことが重要で、キャリアアップ実現の近道となります。特に働き方や業務内容の多様化が進む現在、「自分らしい働き方」や「希望に合った職場環境」を重視する公認会計士が増えています。

■公認会計士向けに特化したサービスの利用が近道
自分に合った求人を見つけるためには、前述の複数の方法を活用するのことが効果的です。その中でも、公認会計士や税理士向けに特化したサービス・求人サイトの利用はおすすめできます。こうしたサービスでは、転職ノウハウやサポート、業界動向や給与水準といった専門情報だけでなく、実際の求人内容も詳細に比較できるので、自分の希望・条件にぴったり合った求人を効率的に絞り込めます。
「どの求人が自分にベストなのかわからない」「希望条件を満たす職場を探したい」と考える方には、業界に精通した専門サービスの利用が効率的です。

会計事務所・税理士事務所業界を志望する方は、会計・税理士事務所業界専門の求人サイト『ジョブノック～Job Knock～』もこの機会に是非一度是非チェックしてみてください。エリア・業務内容・雇用形態やこだわり条件で検索でき、自分にぴったりの求人を見つけやすくなっています。ジョブノックとは？～あなたに合った仕事と出会える「ジョブノック」についてご紹介！無料登録・求人検索や応募・選考・利用方法について～ご利用はこちらから↓



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