税理士の働き方とは?会計事務所・企業・独立などメリット・デメリットを解説

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税理士の働き方とは?会計事務所・企業・独立などメリット・デメリットを解説

税理士の働き方と種類について

税理士は、会計事務所・税理士事務所、企業、独立開業など、さまざまなフィールドで活躍しています。
「税理士の資格を取得したら、どのような働き方ができるのか?」「自分に合ったキャリアパスはどれだろう?」と悩んでいる方にとって、税理士の働き方を知ることは、今後のキャリア設計を考えるうえで非常に重要です。
本記事では、税理士の主な働き方や活躍の場を紹介し、それぞれのメリット・デメリットも解説します。これから税理士を目指す方、あるいは既に資格を持ち就職や転職を検討している方にとって、最適な働き方を見つけるヒントになるでしょう。税理士のキャリアの選択肢を知り、自分に合った働き方を考えてみましょう。

税理士の働き方は、大きく分けると5種類あります。それぞれの職場環境や業務内容によって求められるスキルや働き方も異なります。ここでは代表的な働き方をご紹介します。

■会計事務所(税理士事務所、税理士法人)
税理士資格を活かして働くことができる最もスタンダードな就職・転職先が、会計事務所(税理士事務所・税理士法人)です。
中小規模の事務所が多く、主な業務内容は、会計業務や税務申告のサポート・経理支援・税務相談・クライアント対応などが挙げられます。中小企業や個人事業主をクライアントとするケースが多く、幅広い業務を担当することが多いため、実務経験を豊富に積むことができ、税務のプロを目指す方にとって理想的な環境です。顧客との直接的なやり取りを通じて、コミュニケーション能力や問題解決能力も向上します。
また、会計事務所の中にもBig4税理士法人(デロイトトーマツ、KPMG、PwC、EY)、大手・準大手会計事務所、ワンストップ型・総合型事務所、専門特化型事務所(相続、医療、不動産、国際税務、業種特化等)などがあり、様々な得意分野や特徴・強みを持った会計事務所があります。近年では、税理士法人の数も増加傾向にあります。
ほとんどの会計事務所が従業員数10名以下の規模のため、良くも悪くも、代表税理士の価値観や考え方が事務所全体の雰囲気を左右します。代表税理士と良好な関係が築ければ、分からないことを気軽に聞けたり、自分の意見を伝えやすくなったりと、仕事への前向きな気持ちが自然と湧いてきます。逆に、相性が悪ければ、どんなに条件が良くてもストレスを抱えやすくなります。会計事務所選びでは「自分がこの代表のもとで成長できそうか」という視点を持つことが大切です。また、従業員が20名以上の中規模事務所以上では、組織的な運営体制が整っているケースが多いです。

■コンサルティング会社
コンサルティングファームでは、税務・会計の専門知識を持つ税理士が重宝されています。会計・税務・財務系のコンサルティング業務での需要が高く、M&A・組織再編・IPO・事業再生・国際税務などで税務や会計の専門知識が必要不可欠とされ、高く評価されます。

■一般事業会社
企業の経理・財務部門で決算業務や税務申告、税務戦略の立案などで専門性を発揮し、社内税理士として活躍する道もあります。税理士資格を持つことで、管理職やCFOなどへのキャリアアップも期待できます。
中小企業では、経理・財務・税務・総務のすべてを引き受けることも多く、業務の幅が広いのが特徴です。「企業内部の視点」で実務経験を積むことができます。大企業では、経理・税務部門で専門性を活かしながら、M&Aや、内部統制、国際税務など、専門的な業務に従事する機会もあります。また、銀行や証券会社の金融機関では、経理・財務部門に限らず、融資先企業の財務・税務に関する調査や分析を行う場面もあります。

■公官庁
市役所や税務署、裁判所調査官、財務捜査官、執行官、国税審判官など、税理士の資格・知識を活かして国家公務員として活躍する道もあります。

■独立開業
自分の事務所を構え、顧客の獲得からサービス提供まで全てを自身で行います。働き方や業務範囲を自由に設計できるのが大きな特徴です。強みを活かし、自由なスタイルで仕事ができる反面、営業・人材育成・経営など多岐にわたるスキルが求められ、独立後も学び続ける姿勢が重要です。

税理士の働き方別のメリット・デメリット比較

■会計事務所(税理士事務所・税理士法人)で働く
メリット
・税務や会計の実務経験を幅広く積むことができ、スキルアップにつながる
・複数のクライアントを担当するため、業種や業界に関する知識も自然と身につく
・事務所運営についても理解が深まり、税理士としてのキャリアを積むことができる

デメリット
・繁忙期(確定申告や決算期など)は残業が増えやすい
・事務所によっては給与水準が低めなケースもある
・組織・教育体制が整っていないこともある

■コンサルティング会社で働く
メリット
・顧客への提案力やコミュニケーション能力も磨け、高度な専門性を活かせる
・大規模プロジェクト、国際案件、M&A、事業再生、組織再編など高度な案件に携われる
・年収が高めに設定されている場合が多い

デメリット
・成果主義の傾向が強く、プレッシャーや責任が大きい
・長時間労働になりやすく、体力面での負担が大きい場合も
・業務の専門性が非常に高く、常に自己研鑽が求められる

■一般事業会社で働く
メリット
・労働環境が安定しており、ワークライフバランスを保ちやすい
・企業経営に近い立場で、企業の内側から数字を把握し深く関わる経験ができる
・安定した給与や福利厚生が期待できる

デメリット
・業務がルーティン化しやすく、専門性の幅が広がりにくい場合も
・税理士としてのスキルを活かせる場面が限定されることがある
・企業によっては資格が評価されづらい場合もある

■公官庁で働く
メリット
・公的な立場からの業務経験が積める
・公務員として安定した雇用と福利厚生がある
・転職し民間で経験を活かすことも可能

デメリット
・民間と比べて年収の伸びが限定的
・異動や転勤がある場合も
・制度やルールに縛られ、柔軟性に欠ける場面もある

■独立開業する
メリット
・働き方や業務範囲を自由に決められる
・自分の得意分野を活かせる
・収入の上限がなく、努力次第で収入アップが可能

デメリット
・顧客の獲得や事務所運営など、経営力が必要
・収入が安定するまでに時間がかかる場合もある
・営業・マーケティング・スタッフ管理など経営者としてのスキルが求められる

それぞれの働き方にメリット・デメリットがありますので、自分の目指すライフスタイルやキャリアプランに合わせて選ぶことが大切です。税理士の働き方は、会計事務所や税理士法人、一般企業、コンサルティング会社、公官庁、そして独立開業と、「どこで働くか」によって日々の業務内容も働き方も大きく変わります。
会計事務所や税理士法人で専門性を磨く道、企業で経営に近い立場で活躍する道、コンサルティング会社で高度な案件に挑戦する道、公官庁で安定した環境のもと公共性の高い業務に携わる道、そして独立開業して自由な働き方を手に入れる道。どれも魅力的で、それぞれにメリットとデメリットがあります。どの道を選ぶかは、自分のライフスタイルやキャリアビジョン、専門性や価値観によって異なります。

大切なのは、自分の性格・スキル・ライフスタイル・キャリアプランに合った働き方を選ぶことです。「しっかり経験を積んでから独立したい」「プライベートと両立できる職場がいい」「自分の専門分野を突き詰めたい」など、自分の優先順位を明確にすると、より納得のいくキャリア選択ができるでしょう。
税理士という資格は、働き方次第で大きな可能性を秘めています。変化の多い時代だからこそ、自分に合った働き方を見つけ、税理士としての専門性を活かしながら、充実したキャリアを築いていきましょう。

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