税理士試験は独学で合格できる?

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税理士試験は独学で合格できる?

税理士試験は、日本国内でも難易度が高い国家試験の一つです。膨大な学習時間と労力が必要ですが、合格すれば専門知識を活かしてキャリアアップや年収アップが期待でき、就職・転職・独立のチャンスも広がる魅力的な国家資格です。この記事では、税理士試験の概要や独学での合格の可否、独学のメリット・デメリットについて解説します。これから税理士試験の勉強を始める方はぜひ参考にしてください。

【税理士試験を独学で勉強する前に確認!】税理士試験について

■税理士とは
税理士は、税務に関する専門家で、個人や法人の税務関連のサポートを行う日本の国家資格者です。
原則として税理士試験に合格し、日本税理士会連合会の「税理士名簿」に登録する必要があります。
税理士資格を持つ人しかできない、税務の代理、税務書類の作成、税務相談の3つの独占業務を行うことができます。

■税理士資格
税理士試験に合格して資格取得するのが一般的ですが、税理士として認められる条件は以下となっています。
①税理士試験の合格者で2年以上の実務経験(租税または会計に関する事務)を積む
②国税従事者として税務署に一定期間以上勤務し、税理士試験に合格する
③公認会計士
④弁護士

■税理士試験の概要
・試験科目:会計学に属する「簿記論」「財務諸表論」の2科目と、税法に属する科目から選択した3科目(「所得税法」「法人税法」の内いずれか1科目は必須)について行われます。
・出題形式:記述式と選択式の筆記試験。
・試験時間:試験時間は、2時間です。
・合格基準点:各科目とも満点の60パ-セントです。実際は上位10%から15%しか合格することはできません。合格科目が会計学に属する科目2科目及び税法に属する科目3科目の合計5科目に達したとき合格者となります。
・試験方式:科目合格制をとっており、受験者は一度に5科目を受験する必要はなく、1科目ずつ受験してもよいことになっています。一度合格した科目は、永久に有効です。
・試験会場:12都道府県にあり各試験会場の所在地や地図は、国税庁のホームページで公開さています。
・受験料:1科目の場合4,000円、2科目で5,500円、3科目で7,000円、4科目で8,500円、5科目で10,000円です。
・実施時期: 年1回毎年8月に3日間実施され、結果は11月下旬~12月に発表されます。
・免除制度:大学院の学位による免除、資格による免除、国税専門官などの税務署勤務による免除があります。
 大学院に進学して、学位等の取得による試験科目の免除は、税法3科目のうち2科目の試験が免除され残り1科目は試験に合格する必要がありますが、どの税法科目でも可です。会計学にまつわる修士論文によって1科目の免除が可能です。
※参照:国税庁HP 税理士試験

■税理士試験の受験資格
受験資格は、学識、資格、職歴の3つの要件のいずれか1つを満たすか、国税審議会に個別認定された場合に受験できます。大まかな要件は以下となります。
・学識要件 ⇒ 大学、短大、高等専門学校、専修学校の卒業者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者、司法試験合格者、公認会計士試験の短答式試験に合格した者など
・資格要件 ⇒ 日商簿記1級、全経上級等の資格を取得など
・職歴要件 ⇒ 会計事務所や法人・個人事業主の会計に関する事務に2年以上従事した者など
・認定要件 ⇒ 海外の大学を卒業など国税審議会の認定が必要
また、令和5年度の税理士試験から、会計学に属する科目「簿記論」「財務諸表論」を受験するための条件は撤廃されました。

■税理士試験の難易度
税理士試験は、難易度が高い国家試験として知られています。
受験者数は、令和5年度(第73回)で32,893人。過去5年(2019~2023年)の平均では29,099人です。かつては4万人超だった受験者数は、近年3万人未満に落ち込みましたが、令和4年度の受験資格の緩和もあり令和5年度は増加しました。
税理士試験の全体の合格率は、令和5年度(第73回)で21.7%。過去5年(2019~2023年)の平均では19.7%でした。
税理士試験に合格するためには、受験科目によって異なりますが、平均合格率が20%未満の試験を5回合格しなければなりません。
5科目合格者については、令和5年(第73回)で600人。過去5年(2019~2023年)の平均では640人です。

また、取得に時間がかかる資格としても知られており、1回の受験で5科目に合格する人はほとんどいません。何年もかけて5科目の合格を目指します。例えば毎年1科目に合格すれば5年目には5科目合格となります。
長期間の努力が求められるという点でも、合格のハードルは高い試験といえるでしょう。
〇参考コラム:※令和6年度(2024年度) 第74回 税理士試験の申込者数は前年より2,663人増加

■必要な勉強時間
税理士試験の合格に必要な勉強時間は、およそ4,000~6,000時間といわれています。
ただし、実務経験があったり、個人差がありますので勉強時間はあくまでも目安です。
ボリュームも多いため長期的な勉強計画が必要で、効率的に勉強時間を確保するためには、スキマ時間の活用や、年間スケジュールを立てて計画的に勉強することが重要です。

税理士試験を独学で勉強するメリット・デメリット

メリット
・コストが抑えられる
・学習ペースを自由に調整できる
・自分にあった学習方法で勉強できる

デメリット
・合格まで時間がかかる
・高い自己管理能力とモチベーションの維持が必要
・学習方法を自分で考え、最新の試験情報を自分で収集する必要がある

まとめ

独学で税理士試験に合格した方はおられますし、不可能ではありませんが非常に難しいとされています。
費用はかかりますが、専門学校や通信講座を利用して試験勉強する方が、早期に合格する可能性が高く効率的です。
自分に合った学習方法を見つけ、効率的に進めることが成功への鍵となります。自身の環境や性格を考慮して、最適な学習スタイルを選びましょう。

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