競争が激化する中で税理士業界では差別化することが非常に重要です。以下のポイントを応募する段階で確認することも重要です。
1. 税理士×専門性
税理士は税の専門家ですが、さらに特定の業界や特定の税法分野に深い知識と経験を有する事で、他の税理士事務所と差別化しています。例えば、事業承継（M＆A）、組織再編、相続税、国際税務、公益法人、仮想通貨などの新ジャンルの税など特定の分野に特化することで、クライアントのニーズに対して専門的なアドバイスを提供することができ、顧問料のアップにつなげています。
2. ITの活用
ITの活用は税務業務を効率化し、クライアントにより価値のあるサービスを提供する手段となります。クラウドベースのソフトウェアやAIやRPAを活用して、データの処理や分析を迅速かつ正確に行うことで、クライアントにリアルタイムで財務情報を提供することができます。結果的に迅速な意思決定を支援でき、付加価値の提供に繋がります。社員にとっても業務の効率化に繋がり無駄な残業の削減にもつながります。
3. 戦略的アドバイザリーの提供
定型業務だけでなく、クライアントのビジネス戦略に対するアドバイスを提供しているかどうかも重要です。たとえば、クライアントの成長計画を詳細に分析し、最適な資金調達戦略やM＆A戦略、組織再編戦略を策定することで、クライアントのビジネス成功に貢献し、顧問料のアップにつなげています。そういった税理士事務所の社員の年収は自ずと他の事務所よりも高くなっています。
4. カスタマーサービスの向上
クライアントとのコミュニケーションは税理士業界での成功に不可欠です。タイムリーな対応、質問への丁寧な回答、クライアントの要望への迅速な対応や、時には潜在的な課題への提案がカスタマーサービスの向上に繋がり、顧客との深い信頼関係を築くことに繋がります。それが出来ている税理士事務所は、顧問料が多少高くてもクライアントが離れません。逆にここの教育に手が回っていない税理士事務所は多く、サイレントクレームに気が付かずクライアント離れにつながっているケースも散見されます。面接時に直近1年間でのクライアントの増減数を確認することも重要です。
5. 社員の採用や教育、研修に本気
採用マーケットが変化している中で、求職者ニーズをいち早くキャッチし人事制度や福利厚生に制度として落とし込んでいるかどうかや、社員の定着が事務所の成長に繋がると理解している税理士事務所は、採用後の教育や研修にも本気で取り組んでいます。結果的にクライアントに良いサービスが提供でき、成長スパイラルにつながっています。
求職者の皆様が他の求職者と差別化して面接に臨みたいのと同じように、競争が激しい税理士業界でも他の税理士事務所との差別化は成功するための鍵です。上記、税理士事務所選びをするポイントとしてご参考にしていただければ幸いです。